コンテナ専用車の種類&必要な資格・免許|購入する際のポイント

コンテナ専用車は、日頃街中で目にする機会が多い車両です。搭載しているコンテナや車両自体にいくつかの種類があるため、コンテナ専用車だと気付かずに見過ごしている方も多いでしょう。コンテナ専用車がさまざまな用途に活用できることは理解していても、どの種類にはどの免許が必要なのか知らないことはめずらしくありません。

そこで今回は、コンテナ専用車に関する基礎知識と、コンテナ専用車を中古で購入する場合に気を付けたいポイントを解説します。

1.コンテナ専用車とは

コンテナ専用車とは、トラック荷台部分のコンテナが脱着式の仕様となっており、大量の荷物を運搬できる車両を指します。トラックのシャーシ部分にコンテナを自力で脱着できる装置を備えており、コンテナの種類によって用途別に使用されることがコンテナ専用車の特徴です。

正式名称は「脱着装置付コンテナ専用車」ですが、コンテナ専用車と略されることがほとんどです。また、コンテナ専用車は「アームロール」と呼ばれることもあります。
ただし、「アームロール」は、商標登録されている商品名であるため、各メーカーによって本来の呼び名はさまざまです。

1-1.コンテナ専用車が活躍する場所

コンテナ車が最も活躍する仕事場所は、廃棄物の運搬業務です。

数多く流通しているコンテナの形状がオープンコンテナであることからも、その傾向が窺えます。オープンコンテナが廃棄物の運搬に使われる理由は、車両から切り離したオープンコンテナや密閉型コンテナを大型商業施設や建築現場などに設置し、空のコンテナと交換することで、簡単に廃棄物を回収できるためです。

しかし、コンテナ専用車に連結できるコンテナは、オープンコンテナ以外にもさまざまな種類があります。廃棄物以外に建築資材や重機、液体など、使用するコンテナのタイプに応じて、コンテナ専用車はあらゆる方面で活躍することが可能です。

2.コンテナ専用車の種類・使用用途

コンテナ専用車には、大きく分けて2種類があります。

ひとつはトレーラータイプです。トレーラータイプのコンテナ専用車の場合、荷台の形状によって「セミ・トレーラ」「フル・トレーラ」「ポール・トレーラ」に分かれます。主に海上コンテナや鉄道コンテナなど、大型サイズのコンテナの運搬に利用されます。

もうひとつはカーゴタイプです。カーゴタイプのコンテナ専用車は、コンテナを着脱する部分の形状によって、「アームロール」「フックロール」「ロールオン」の3タイプに分かれます。荷台とコンテナを連結させる作りとなっており、小型・中型サイズのコンテナを1~2台積めるタイプが主流です。

コンテナ専用車は、搭載するコンテナの種類によって用途が異なります。
一般に流通している主なコンテナの種類と使用用途は、以下の通りです。

コンテナの種類 使用用途
オープンコンテナ
テールゲートコンテナ
一般的な運送業務や廃棄物回収業務
※アームロール車と組み合わせることで、ダンプカーのように使用することも可能
密閉型コンテナ肥料や家畜糞尿の運搬
フラットデッキ型コンテナ小型建機などの重機運搬
カーゴコンテナアオリが低いタイプは小型建機類の運搬
一般的なトラックの荷台と形状が近いタイプは通常の運送業務や廃棄物回収業務
タンクコンテナ飲料水など液体の輸送
バルクコンテナ液体や粉体の輸送
分別型コンテナ分別しながらの収集物の回収
オムスビ型コンテナ集合住宅などの廃棄物回収
サイドゲート型コンテナ粗大ごみなど大型収集物の運搬
大型シート天蓋コンテナ基地間での産業廃棄物の輸送

3.コンテナ専用車を運転する際に必要な資格・免許

コンテナ専用車は、単独で荷台を脱着できることから、特殊な免許が必要と思われがちです。しかし、ベースとなる車両に該当する運転免許を保持していれば、コンテナ専用車を誰でも運転することができます。
また、アーム部分の操作に関しても、特別な資格や免許は必要ありません。

下記は、各車両区分による運転資格と、一般的な免許の取得方法です。

普通免許
車両総重量3.5トン未満
最大積載量2.0トン未満
乗車定員10人以下
最低年齢18歳以上
  • 指定自動車教習所を卒業し、学科試験と適性試験に合格する
準中型免許
車両総重量7.5トン未満
最大積載量4.5トン未満
乗車定員10人以下
最低年齢18歳以上
  • 初めて免許を取得する場合
    指定自動車教習所を卒業後に学科試験と適性試験に合格する
  • 普通免許の取得後に取る場合
    指定自動車教習所を卒業後に適性試験に合格する
  • 2017年3月11日以前に普通免許を取得済みの場合
    指定自動車教習所を卒業する、または限定解除審査に合格する
中型免許
車両総重量11トン未満
最大積載量6.5トン未満
乗車定員29人以下
最低年齢20歳以上
  • 普通免許以上を取得してから2年以上経過している
  • 指定自動車教習所を卒業し、学科試験と適性試験に合格する
大型免許
車両総重量11トン以上
最大積載量6.5トン以上
乗車定員30人以上
最低年齢21歳以上
  • 普通免許以上を取得してから、3年以上経過している
  • 指定自動車教習所を卒業し、学科試験と適性試験に合格する

普通免許を保持していれば、小型タイプのコンテナ専用車を運転できます。しかし、小型タイプのコンテナ専用車は車両自体が少なく、需要もさほど高くありません。
これから免許を取得するのであれば、最初に準中型免許を取得したのち、必要に応じて中型・大型へ変更しましょう。

4.コンテナ専用車の維持にかかる費用

特殊作業車であるコンテナ専用車は、普通乗用車に比べると維持費用が高額となります。税金以外にも、ベースとなる車両と搭載するコンテナの「互換性定期審査」を2年に1回の頻度で受け、審査費用を支払わなければなりません。

下記は、コンテナ専用車にかかる、車検と互換性定期審査費用の合計金額の目安です。

小型タイプ 中型タイプ 大型タイプ
90,000円~180,000円~235,000円~

コンテナ専用車は、ベースとなる車両の区分によって、車検費用が異なります。
また、コンテナ部分のタイプによっても維持費が変わるため、上記の金額はあくまでも目安として考えましょう。

5.中古でコンテナ専用車を購入する際のポイント

新車で購入したコンテナ専用車の法定耐用年数は4年です。
一方で中古のコンテナ専用車の法定耐用年数は、新車登録後4年以上経過していれば「法定耐用年数の20%」となります。しかし、算出される年数に関わらず、耐用年数が2年を下回ることはないため、中古のコンテナ専用車の耐用年数は約2年と考えましょう。

最後に、販売価格や走行距離以外にもチェックすべき、中古コンテナ専用車を購入する際のポイントを2点紹介します。

5-1.ベース車両のメンテナンス履歴や年式を確認する

まずは、ベース車両のメンテナンス履歴の有無を確認しましょう。

車両の年式にかかわらず、メンテナンス履歴がほとんどない車両は避けるべきです。
こまめにメンテナンスが行われている車両であれば、年式が古くても良好なコンディションを保っている可能性が高くなります。

メンテナンスがしっかりと行われていれば、年式の新しい車両のほうがおすすめです。コンディションがよいだけでなく、さまざまな機能や燃費の低さが期待できます。

5-2.実際にアームの動作を確認する

コンテナ専用車におけるアームは、車両の要となる部分です。
キャビン内部にある操作盤はもちろん、リモコンからの動作確認も怠ってはなりません。
PTOの起動・切断が滞りなく行えること、起動状態に異常がないことを確認しましょう。
コンテナの周辺の動作がスムーズか、各種装備に破損がないか、車両全体にオイル漏れや滲みがないかをチェックすることも大切です。

また、ブレーキの利きはもちろん、緊急停止ボタンの機能の確認は必須です。
各部の動作をチェックしたあとに、すべての動作で緊急停止ボタンを起動させ、確実に動作するか見てみてください。運転中に万が一のことがあれば大事故に発展しかねないため、特に入念にチェックしましょう。

まとめ

コンテナ専用車は、トラックの荷台部分に取り付けるコンテナの種類に応じて幅広い用途で使える、利便性の高い車両です。小型タイプのコンテナ専用車であれば普通免許でも運転できますが、中型タイプや大型タイプのほうが需要が高い傾向にあります。

しかし、中型免許や大型免許は普通免許以上を取得してから数年経過していなければならないため、年数が足りない場合は準中型免許から取得する方法がおすすめです。

コンテナ専用車を中古で探す際は、ベース車両のメンテナンス履歴や年式、アームの動作などをしっかりと確認した上で購入しましょう。

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