AT限定解除とは?解除までの流れ・必要な書類や料金相場を解説!

最近は、AT限定の運転免許を取得している人が多い傾向にあります。しかし、仕事の都合などの理由で、MT車を運転する必要に迫られる人も少なくありません。AT限定免許を取ったことを後悔しつつも、どのような手続きを経ることでMT車を運転できるようになるのか、気になっている人も多いでしょう。

そこで当記事では、限定解除の意味から、限定解除の2つの方法、限定解除に必要な書類・料金までを解説します。限定解除に必要な情報を網羅しているため、自分に合った方法でスムーズに運転免許の限定解除を行いたい人は、ぜひ参考にしてください。

1.限定解除の意味とは?対象となる免許も解説

限定解除とは、限定条件が付与されている免許の制限を外して、限定条件がない免許へと変更することです。限定条件は、免許証の「免許の条件等」の欄に記載されています。

例えば、AT限定免許ではAT車しか運転することができませんが、AT限定免許の制限を外すことで、AT車(オートマチック車)だけではなくMT車(マニュアル車)も運転できる状態となります。

その他に、中型(8t限定)では、車両総重量8t未満、最大積載量5t未満、定員10名以下の車両しか運転できませんが、8t限定解除を行う事により、車両総重量11t未満。最大積載量6.5t未満、定員29名以下の車両まで運転出来るようになります。

限定条件は、AT限定以外にも下記のように複数の種類が存在しており、限定解除を行うことで付与された制限を外すことが可能です。

■限定解除の対象となる免許の例

  • 普通免許(AT限定)
  • 準中型免許(AT限定/5t限定)
  • 中型免許(AT限定/8t限定)
  • 大型免許(自衛隊車限定/農耕車限定)

中型運転免許・大型運転免許に該当する運転免許を限定解除する場合は、下記のような運転経歴(免許経歴)が必要となります。

■免許解除に必要な条件

・中型免許

普通免許・準中型・大型特殊いずれかの免許を取得しており、免許取得後、2年が経過していること

2.限定解除の方法2つ|メリット・デメリットも

運転免許の限定解除を行うためには、大きく分けて以下の2つの方法があります。

  • 自動車教習所に通って審査に合格した後、運転免許試験場で限定解除の手続きを行う
  • 運転免許試験場で試験(審査)のみを受ける

どちらの方法でも、運転免許試験場に足を運ぶことは必須です。しかし、教習所に通うか通わないかは任意であるため、必ずしも教習所で講習を受ける必要はありません。

ここでは、運転免許の限定解除を行うそれぞれの方法について、限定解除までの流れとメリット・デメリットについて解説します。自分に合った方法を選ぶためにも、ぜひ参考にしてください。

2-1.教習所に通ったのちに運転免許試験場で試験を受ける

運転免許のAT限定解除を行う一般的な方法は、教習所に通って最低4時間の講習を受けた後、技能審査を受ける方法です。技能審査は後述の「一発審査」と同等の効力を有するため、運転免許試験場では運転免許証の限定解除手続きを行うのみとなります。

限定解除のための講習では技能講習のみが行われ、下記のような講習を受けます。

  • ギア・クラッチの操作
  • 踏切での停車・発信
  • 坂道発進
  • S字・クランク走行
  • 縦列駐車

教習所で受ける講習は、限定解除を受ける免許の種類により時間・内容が異なっています。

限定解除を行う際の教習費用は、普通AT免許の場合で5万円前後が相場となっており、準中型免許・中型免許と車両サイズが大きくなるほど相場も高くなります。

また、地域・教習所によって費用相場は異なるため、限定解除の講習を申し込む際には居住地域の教習所ホームページを確認するようにしましょう。

続いて、教習所に通って運転免許の限定解除を行う方法のメリット・デメリットについて解説します。

■メリット

  • 実際に車両を使用してクラッチ操作・シフト操作を練習できる
  • 確実に限定解除することができる
  • 練習を行った教習所でそのまま審査を受けることができる

■デメリット

  • 教習所に通う時間がかかる
  • 教習所に支払う費用がかかる
  • 追加費用が発生する場合がある

教習所に通って限定解除する場合は、少なくとも数万円の費用と講習を受ける時間が必要となります。その反面、実際に指導を受けながらMT車のクラッチ操作・シフト操作を練習できることが大きなメリットです。

クラッチ操作・シフト操作は独学では難しい場合があるため、運転に自信のない人や安全な環境で確実に技能を身に付けたい人は、教習所に通ったほうが良いでしょう。

限定解除の技能審査については、講習を受けた教習所で受けることが可能です。

2-2.運転免許試験場で試験のみを受ける

運転免許の限定解除を行うもう一つの方法は、いわゆる「一発試験」と呼ばれる運転免許試験場で試験のみを受ける方法です。運転免許試験場に予約を行い、試験を受けます。

■メリット

  • 最短1日で速やかに限定解除できる
  • 教習所に通う時間が不要である
  • 教習料金が不要である

■デメリット

  • MT車の技能練習(運転練習)を行うことができない
  • 採点が非常に厳しく合格率が低い
  • 何度も試験に落ちると時間・費用がかかる

一発試験で限定解除を行う方法は、教習所に通うよりも費用・時間が少なくて済み、最短当日中に限定解除の手続きを済ませることもできます。一見メリットばかりに見えますが、「一発で試験に合格できた場合」という条件付きである点に注意が必要です。

試験の採点は、警察官が非常に厳しく行います。何度も落ち続けると教習所に通うよりも多くの費用・時間が必要となるため、運転技術に自信がない人には、おすすめできません。

3.教習所に通う方法と試験のみを受ける方法はどちらがおすすめ?

AT限定免許の限定解除を行う方法は2種類ありますが、これから限定解除を行いたい人は、どちらの方法を選択すれば良いか迷っている人もいるでしょう。

余程自信がある場合を除いて、一般的には「教習所に通う方法」を選択することがおすすめです。ここでは、教習所に通うことがおすすめである理由について解説します。

・MT車の操作は実際に練習しないと感覚を掴めない

MT車の操作については書籍・Webサイトでも数多く紹介されていますが、情報を頭に入れただけではクラッチ操作・シフト操作の感覚が掴めないことが実状です。限定解除の審査や試験では、平地での発進・停止・運転だけではなく、やや難易度の高い坂道発進の操作もチェックされます。

そのため、審査・試験の通過だけではなく、基礎から運転技能を身に付けるためにも、教習所で指導を受けながら練習しておくことがおすすめです。

・車両の大きさについて限定解除を行う場合は特に注意を要する

中型自動車免許8t限定・準中型自動車免許5t限定の限定解除を行って中型トラックなどを運転する場合は、特に注意が必要です。中型限定免許の運転経験がある場合でも、運転する車両の大きさが変わると、カーブを曲がる際の車幅・最小回転半径・運転の感覚が大幅に異なります。

限定免許使用時の感覚で運転してしまうと、カーブを曲がり切れない場合があるため、教習所で練習してから限定解除を行うことをおすすめします。

4.限定解除の審査に必要な書類・かかる料金は?

AT限定免許の限定解除を行うためには、教習所に通う場合でも一発試験を目指す場合でも、運転免許試験場(運転免許センター)で免許更新申請を行う必要があります。

ここでは、AT限定免許の限定解除申請を行うために必要な書類・費用について解説します。

■必要な書類

  • 現在所持している運転免許証
  • 限定解除審査申請書
  • 技能審査合格証明書(教習所で技能試験に合格した場合に持参する)

教習所で講習・技能試験を終了した人は、免許証の限定解除申請のみを行います。審査を通過するために、教習所が発行した技能審査合格証明書を忘れないように持参しましょう。

■必要な費用

  • 申請手数料:1,400円
  • 車両使用料:1,450円(運転免許試験場で試験を受ける場合に必要となる)

教習所を修了した人は、申請手数料のみ必要となります。運転免許試験場で限定解除試験を受ける人は、申請手数料とは別に車両使用料が必要です。

また、限定解除試験を受けるには事前予約が必要となり、試験を実施している曜日も限られるため、希望通りの日に試験を受けられるとは限らない点に留意しておきましょう。

まとめ

AT限定免許を限定解除する方法には、「教習所に通う方法」と「運転免許試験場で一発試験を受ける方法」の2つがあります。

一発試験は1回もしくは少ない回数で突破できれば、大きなメリットがあります。しかし、一発試験の難易度は高く、クラッチ操作・シフト操作は実際に練習しなければ難しいため、余程自信がある人以外は教習所に通う方法がおすすめです。

運転免許の限定解除をスムーズに行いたい人は、自分に合った方法を選択して、限定解除の手続きを進めましょう。

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