南京結びの結び方の手順・注意点は?他の結び方も併せて解説!

南京結びは、トラックの荷台に荷物を固定する際に用いられる有名な結び方です。荷物をしっかりと固定できるため、引越し業者・運送業者など、トラックで荷物を運ぶ業種の人から支持されている結び方の一つです。

しかし、「南京結びの結び方が複雑で理解できない」という人もいるのではないでしょうか。

この記事では、南京結びの特徴・結び方の手順などを紹介します。また、南京結び以外に荷物の固定に適した結び方・トラック用ロープの種類も解説するため、ぜひ参考にしてください。

1.南京結びとは?

南京結びは、トラックの荷台に建設資材や家財道具などを固定する時に役立つ結び方です。結び目をアジャスターのように使えるため、がっちりと荷物を固定することが可能です。そのため、南京結びは引越し業者・運送業者・建設業者などに人気があります。

ここからは、南京結びが荷物を固定する際に用いられる理由・南京結びの結び方の手順・南京結びをするうえでの注意点を紹介します。

1-1.荷物の固定に南京結びが用いられる理由

トラックの荷台に荷物を固定する際に、南京結びが用いられる理由は、下記の3つが挙げられます。

  • 荷台に載る荷物であれば背の高い荷物でも固定できる
  • ロープが1本あれば頑丈に荷物を固定できる
  • 横揺れ・振動に強いため、運搬中にロープがほどけにくい

南京結びの特徴は、荷物のサイズを問わずしっかりと荷物を固定できることです。そのため、南京結びを使えば、軽トラックなどの小型車でも高さのある家具を運搬することができます。

南京結びは、ロープが1本あればできる結び方であることから、1人でも簡単に荷物を固定させることが可能です。また、結び方に慣れることができれば数秒で荷物を固定できます。

荷物を運搬する際にもっとも注意すべきことが、荷崩れを起こさないことです。道路に荷物を落下させた場合は、落とし主に責任が問われます。南京結びは横揺れ・振動に強く、荷崩れするリスクを最小限に抑えられるため、トラックの荷台に荷物を固定する際に用いられています。

1-2.結び方の手順

南京結びの結び方の手順は、下記のとおりです。なお、南京結びをする際は、ロープの片方をトラックのフックに結んだ状態から始めてください。

(1) 右手にロープの先端側が来るように両手でロープを持つ(右手ではロープの先端から2m程度内側部分を持つこと)
(2) 右手に持ったロープでこぶし程度の大きさの輪っかを作る
(3) 右手側に作った輪っかを左手に持っているロープの上に持っていく
(4) 左手に持っているロープを(2)で作った輪っかの下部分に2周巻く(2週目は1週目で巻いたロープよりも右手側に来るように巻く)
(5) (4)の過程でできた下側の輪っかを2回ねじる
(6) (1)で余らせておいたロープを(5)の輪っかに通し、新たな輪っかを作ってトラックの下部分にあるフックにかける
(7) (6)で余ったロープを下に引っ張る
(8) 余ったロープをフックに巻き付ける

南京結びをする際は、特に(3)の部分で注意が必要です。右手側に作った輪っかをロープの上側でなく下側に持っていくと、(7)でロープを下に引っ張った際に結び目がほどけます。

1-3.南京結びをするうえでの注意点

南京結びの正しい結び方ができていれば、運搬時の荷物落下防止につながります。しかし、強くロープを張らず南京結びをすると、ロープがほどける可能性があるため、注意が必要です。

ロープの張りを判断する方法は、固定した荷物を押すことが有効です。ロープが上手く張られていれば、荷物を押した際に動くことはありません。反対に荷物を押した際にぐらつきがある場合は、ロープの張りが甘いと判断できるため、もう一度南京結びを行いましょう。

南京結びに自信が持てない場合は、作業者同士でロープの張りをダブルチェックすることが大切です。また、ロープを2本使う・余ったロープを別のフックに結び付けるなどの対策も有効です。

2.南京結び以外に荷物の固定に適した結び方は?

ロープを使ってトラックの荷台に荷物を固定する方法は、南京結び以外にもさまざまな方法があります。

荷物を固定する際は、荷物に応じてロープの結び方を使い分けることが大切です。それぞれの正しい結び方を身に付けましょう。

下記では、「輸送結び」「もやい結び」の特徴・結び方を紹介します。

2-1.輸送結び

輸送結びは、滑車の原理を応用した結び方であり、少ない力で荷物を固定させることができます。また、荷物の一点に力を加えやすいため、複数の荷物を一回で固定させることも可能です。

以下では、輸送結びの結び方の手順を紹介します。なお、輸送結びをする際は、ロープの片方をトラックのフックに結んだ状態から始めてください。

(1) 右手にロープの先端側が来るように両手でロープを持つ(右手ではロープの先端から2m程度内側部分を持つこと)
(2) 右手に持ったロープでこぶし程度の多さの輪っかを作る
(3) 右手側に作った輪っかを左手に持っているロープの上に持っていく
(4) 左手に持っているロープを(2)で作った輪っかの下部分に1周巻く
(5) (2)で作った輪っかを上方向に、下側に垂れている輪っかを下方向に引っ張る
(6) (2)で作った輪っかを荷物にかかっているロープに結ぶ
(7) 下方向に伸びているロープを「下側に垂れている輪っか」に通し、荷台のフックにかける輪っかを作る
(8) (7)で作った輪っかをフックに引っかけて、余っているロープを下側に引っ張る

輸送結びは(5)の部分で八の字の輪っかを作ることができれば、あとの工程はそれほど難しくありません。滑車の原理を用いているため、(8)の部分でロープを下側に引っ張りすぎると荷物が損傷する恐れがあります。ダンボールなどを輸送結びで固定する際は、力加減に注意してください。

2-2.もやい結び

もやい結びとは、もともと船を係留杭などにつなぐ際に用いられていた結び方です。少ない手順で荷物を固定できる点が、もやい結びのメリットです。

以下では、もやい結びの結び方の手順を紹介します。なお、もやい結びをする際は、ロープの片方をトラックのフックに結んだ状態から始めてください。

(1) トラックの下部分のフックに輪っかを作る
(2) 下側に垂れたロープを下から(1)で作った輪っかに通す
(3) (2)で通したロープを上側のロープの後ろ側に回し、再び(1)で作った輪っかに通して結び目を作る

もやい結びは簡単に荷物を固定できますが、南京結び・輸送結びと比べて結び目が単純であるため、ロープがずれやすいという欠点があります。重量のある荷物をトラックの荷台に固定する際は、ロープを2本以上使うか、南京結び・輸送結びを使うことをおすすめします。

そのため、もやい結びは一斗缶などの落下する可能性が低い荷物を固定する際に適している結び方です。

3.トラック用ロープの主な種類3つ

トラックの荷台に荷物を固定する際は、さまざまなロープを使用します。最後に、よく使用される3種類のトラック用ロープを紹介します。

〇ビニロンロープ
ビニロンロープは、綿に似た手触りで耐久性に優れたロープです。濡れて乾くと、ロープが硬くなる性質があります。また、ビニロンロープは柔らかいため、ロープの扱いに慣れていない人でも使用しやすいことが特徴です。
〇ポリエチレンロープ
ポリエチレンロープは、「PEロープ」「ポリロープ」とも呼ばれるロープです。化学繊維で作られているため水に強く、雨天時に荷物を運搬する際に役立ちます。また、ポリエチレンロープは伸縮性が低いため、力強く結ぶことが可能です。
〇マニラロープ

マニラロープは、天然素材の麻で作られたロープです。綱引き・アスレチックのロープなどに使用されることもあります。

マニラロープは、夏場の紫外線や熱にも強いことが特徴です。ただし、吸水性が高く雨などで濡れるとロープが重くなり、扱いが難しくなる点には注意が必要です。

また、トラック用ロープの結い方にも種類があり、「3打ちロープ」「8打ちロープ」「12打ちロープ」などがあります。

【ロープの結い方ごとの特徴】

  • 3打ちロープ:強度に優れており、荷物をしっかりと締め付けることができる
  • 8打ちロープ:衝撃吸収に優れているため、悪路を走行する際に適している
  • 12打ちロープ:3打ちロープ・8打ちロープに比べて強度は下がるものの、ロープが柔らかいため荷物を傷付けにくい

トラックで安全に荷物を運搬するためには、ロープの素材・結い方にこだわることがポイントです。

まとめ

南京結びは、トラックの荷台に載せる荷物をしっかりと固定できるため、引越し業者・運送業者などに人気のある結び方です。また、「さまざまな大きさの荷物を固定できる」「横揺れ・振動に強い」ことも南京結びの特徴です。

トラックの荷台で荷物を運搬する際は、南京結びのほかにも「輸送結び」「もやい結び」などが用いられることもあります。運搬する状況・荷物によって結び方を使い分けることが大切です。また、トラックの荷台で荷物を運搬する際は、トラック用ロープの素材・結い方にも注目しましょう。

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