トラック荷台の種類|積載量と寸法

商品運送業務など自社事業のためにトラックを購入する際は、目的に合った車種を購入する必要があります。トラックの荷台は購入における判断基準の1つであるものの、荷台の種類に詳しくない人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、トラック荷台の種類や、トラック種類別の荷台積載量・寸法など、荷台から選ぶときの注目すべきポイントを解説します。トラックの購入を検討している人は参考にしてください。

1.トラックにおける荷台の種類

トラックは、貨物などを輸送するために使用される商用車であり、貨物輸送の能力は架装されている荷台によって変化します。そのため、トラックを購入する場合は目的に合った荷台を選ぶことが重要です。

ここでは、トラックにおける代表的な荷台の種類を4つ、特徴や向いている用途もあわせて解説します。

1-1.平ボディ

平ボディは、フラットかつオープンな構造の荷台です。トラックの一般的な荷台であり、さまざまな輸送用途に使える汎用性が高い種類となっています。荷台部分にさまざまな架装パーツを付けることができるため、クレーン付きの車両は荷物の積載に便利です。

平ボディは積載能力が高く、前方にはみ出したり後あおりを開いたりすることで、荷台長よりも大きい積荷を運搬できます。ただし、トラックにおける荷台のはみ出しは、法律によって制限されているため注意してください。

道路交通法で定められている積載物の最大制限は、以下の通りです。

自動車の幅内
長さ 積載物を載せたときの全長が、自動車全長の1.1倍まで
高さ 3.8mから積載する場所の高さを引いたものまで

つまり、はみ出しできる範囲は長さが自動車全長の10%分、高さは地面から3.8mに届くまでとなります。道路交通法で定めた大きさを超える荷物を積載する場合は、管轄の警察署または交番へ「制限外積載許可」の申請が必要です。

1-2.バン

バンは、箱型コンテナの荷室を荷台としていることが特徴です。荷室はアルミ製などの頑丈な金属素材で覆われているため、雨風を避けたい荷物を収納して輸送するときに適しています。一方、平ボディのように荷台からはみ出す積載方法はできません。

ボックス構造の荷室は運転席部分とは独立していて、荷台側面にあるサイドドアや後部のリアドアから荷物の積載を行います。特殊な例では、側面部分が大きく開くウィングタイプもあり、音響機材など大型の荷物を積み込み・積み下ろしやすいことが特徴です。

1-3.幌車

幌車は形状がバンと似ているものの、荷台部分にフレームを取り付けて、上から布製のシートで覆っています。バンは箱部分が金属製であるのに対し、布製の幌車は車体重量を抑えられることが特徴です。
ただし、幌車は直射日光や風雨から荷物を守れるものの、バンほどの強度はありません。

荷物の積載は荷台後部から行う他に、幌を折りたたんで行うタイプもあります。幌ウィングタイプであれば、荷台側面を大きく開いて積載作業を行うことが可能です。

1-4.冷蔵・冷凍

バン同様に頑丈な金属製の箱型コンテナであり、さらに冷却機能を持っていることが特徴です。冷却機能で調節できる保管温度の区分により、低温冷凍車・中温冷凍車・冷蔵車の大きく3つに分けられます。

保管温度 主な用途
低温冷凍車 -30℃までアイスクリームや冷凍品の輸送など
中温冷凍車 -5℃まで冷蔵食品や精密機器の輸送など
冷蔵車 0℃~5℃鮮魚・生肉・野菜の輸送など

冷蔵・冷凍の荷台を選ぶときは、冷却装置のメンテナンスが必要となる点に注意しましょう。荷室の保管温度を維持するためには冷却装置が必須であり、故障した場合は冷蔵・冷却の機能が果たせません。トラック本体の価格だけでなく、メンテナンス費用も考慮して選んでください。

温度管理が重要となる食品類を輸送する際は、冷却機能を持つ冷蔵・冷凍の荷台が必須となります。輸送する貨物に求められる冷却温度によって、冷蔵車と冷凍車を使い分けましょう。

2.トラック種類別の荷台積載量と寸法

トラック荷台は種類が異なるだけでなく、細かな寸法も販売メーカーごとに異なります。そのため、トラックを選ぶ際は荷台の種類以外に、積載量や荷台を含めた各寸法なども確認することが必要です。

ここでは、トラック種類別の荷台積載量と、各寸法を解説します。

2-1.荷台の積載量

トラックメーカーによる車両区分では、荷台の積載量により小型トラック・中型トラック・大型トラックの3種類にボディサイズが分けられます。
積載できる重量の目安により2tトラック・4tトラック・10tトラックなどと呼ばれることもあり、トラック購入時に1つの指標となる名称です。

それぞれの積載量は以下の通りとなっています。

積載量 主なトラックの種類
小型トラック 2t未満2tトラック
中型トラック 2t以上5t未満4tトラック
大型トラック 5t以上10tトラック、20tトラック

積載量による区分の注意点は、「○tトラック」という名称であっても、最大積載量が「○t」とは限らないことです。たとえば、2tトラックの場合は積載量が2t未満と決められているため、荷台にぴったり2tの荷物を積み込むことはできません。
トラックを購入する際は名称だけでなく、実際の積載量も確認してください。

2-2.荷台を含めた車高

荷台を含めた車高とは、タイヤ接地面からトラック最上部までの高さです。クレーン付きなどの場合は架装パーツも含めるため注意してください。以下の表のように大型・中型は3.8m以内、小型は2m以内となっています。

車高
小型トラック 2m以内
中型トラック 3.8m以内
大型トラック 3.8m以内

車高を比較すると、小型トラックの車高2m以内は低すぎると感じる人も多いのではないでしょうか。しかし、車高はあくまでも荷台を含めただけの数字であり、荷物を積載した場合は3.8mのはみ出しができます。

車高を考える場合は、地面から荷台までの床面高さも注意が必要です。荷台位置が高い高床のトラックは、低床に比べて積み込める荷物の量や高さに制限が加わります。

2-3.荷台を含めたトラックの全長

荷台を含めたトラックの全長とは、車体先端部から車体または荷台後端部までの長さです。大型・中型の12m以内に対し、小型は4.7m以内となっています。

全長
小型トラック 4.7m以内
中型トラック 12m以内
大型トラック 12m以内

積載物を載せたときの全長は、自動車全長の1.1倍までとなるため、はみ出しできる最大長も決まっています。各トラックのはみ出しできる最大長は以下の通りです。

はみ出しできる最大長
小型トラック 47cm以内
中型トラック 120cm以内
大型トラック 120cm以内

荷台を含めたトラックの全長によって、はみ出しできる最大長も異なります。はみ出しするケースも考えて全長を見るようにしましょう。

2-4.トラックの車幅

トラックの車幅とは、車体を正面から見たときにおける端から端までの幅です。各トラックの車幅は、以下の通りとなっています。

車幅
小型トラック 1.7m以内
中型トラック 2.5m以内
大型トラック 2.5m以内

道路交通法において、トラックの車幅を超える積載物については許可申請不要と定めているため、基本的にトラックの車幅がそのまま積載できる最大幅です。ただし、サイドミラーなどの補助ミラーは車幅に含まれず、実際のトラック全幅はやや大きくなります。

トラックに関する情報をしっかりと収集して、適切なトラックを選べるようにしましょう。

まとめ

ここまで、トラック荷台の種類やトラック種類別の荷台積載量・寸法など、荷台から選ぶときの注目すべきポイントを解説しました。

トラックを購入する際は荷台の種類を把握して、目的に合ったボディタイプを選ぶことが重要です。紹介した4種類のうち平ボディは汎用性が高く、バンと幌車は積載物を保護する機能に優れています。低温の温度管理が必要な食品などを輸送する場合は、冷蔵・冷凍の荷台を使用しましょう。

用途や目的に沿ってトラックのサイズと荷台を考えることで、積載したい荷物をしっかりと載せられるトラックを購入できます。

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